コラム
ヘリポート照明の基礎知識:進入角指示灯について
ヘリコプターの安全な離着陸を支えるヘリポート。その機能を昼夜問わず維持するために、様々な専用の照明器具が活躍しています。今回は『進入角指示灯』について解説します。
斜め進入の安全性を確保する

ヘリコプターはその特性上、真上からの垂直降下が可能です。しかし実際の着陸運用の多くは、ヘリポートに向けて斜め上空から一定の角度で進入する方法が取られます。
特に夜間や視界不良時において、パイロットがこの斜め進入角度を正確に維持できるように導くことが、進入角指示灯の役割です。
周囲に高層ビルが立ち並ぶ屋上ヘリポートなどの場所では、この角度がずれると進入経路直下のビルや構造物(アンテナ、塔屋など)といった障害物に接触する等の重大なリスクが生じる可能性があります。
進入角指示灯の仕組み

進入角指示灯は、赤・緑・黄といった複数の光源と点滅で構成されています。この装置は、光の色とその点滅の仕方によって、パイロットの機体が最適な進入角に入っているかどうかを知らせるよう設計されています。
パイロットは、この色と点滅の組み合わせを見て、自分が今正しい降下ルートに乗っているかを判断します。
