病院ヘリポート
〈マンガで学ぶ〉病院ヘリポートの作り方
コンクリートヘリポートは必ずクラックが生じる!
コンクリートは打設後に収縮が始まり、いずれはクラック(ひび割れ)が生じます。ヘアークラックと呼ばれる微細なものはさほど問題になりませんが、ここに繰り返し荷重をかけていくとクラックが大きくなり、そのまま放っておくとクラックが欠けてきます。
ヘリコプターのダウンウォッシュ (翼の下に叩き落すような凄まじい風) は強烈で、砂や小石が飛ばされて車のドアがキズ付くことはよくあります。 床面に小石状のものがあればダウンウォッシュで吹き飛ばされ、それが地上に落ちて事故につながる心配もあります。高床ヘリポートの床面には絶対に小石を発生させてはダメなのです。
緊急離着陸場の断面構造で作ったヘリポートに離発着を繰り返すと(経年劣化+繰り返し衝撃荷重)によって、やがて大規模な修理が必要となることがあります。
コンクリートは繰り返し荷重が最も苦手
コンクリートは繰り返しの荷重、それも衝撃荷重が最も苦手です。
ガタンゴトンと繰り返し衝撃荷重のかかる鉄道橋梁は、コンクリートではなく鉄橋です。自動車道路トンネルではコンクリート剥落事故はないのに、ガタンゴトンの鉄道トンネルでは剥落事故が起こります。
繰り返し衝撃荷重がかかるものにはコンクリート構造物は向いていません。それでもコンクリートで造るのなら、地下鉄のように毎日の安全点検をする覚悟が必要です。