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DISASTER PREVENTION HELIPORT防災ヘリポート

防災ヘリポート

災害関連死ゼロの未来へ:ヘリコプターを利用して災害関連死を防ぐ【2】

災害関連死ゼロの未来へ:ヘリコプターを利用して災害関連死を防ぐ【2】

第一章➝災害関連死ゼロの未来へ:近年注目され始めた災害関連死【1】

災害関連死を防ぐための最も効果的な対策の一つは、要配慮者を病院などの安全な場所へ迅速に搬送することです。健康リスクの高い避難環境から彼らをいち早く離し、専門的な医療やケアを継続して受けられるようにすることが、症状の悪化や命に関わる事態を防ぐ上で極めて重要だからです。

ヘリコプターの活用

大規模災害時には道路が寸断され、陸路での移動が困難になることが頻繁に起こります。そこで注目されるのが、ヘリコプターです。ヘリコプターは、道路状況に左右されず、被災地の真上からピンポイントで離着陸ができる、まさに「空の救急車」と呼べるモビリティです。

道路が寸断された被災地でも有効なヘリコプター

実は、日本には約1,300機ものヘリコプターが存在しています。このうち、自衛隊が約400機、警察・消防・海上保安庁が約200機を保有しており、これらは災害対応に活用できるとされています。

しかし、これだけの機数があるにもかかわらず、大規模災害の際にヘリコプターが劇的に活躍しているという印象は薄いかもしれません。その大きな理由の一つに、離着陸できる場所が少ないという現状があります。せっかくの「空の救急車」も、降り立つ場所がなければ宝の持ち腐れになってしまうのです。