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病院ヘリポートの失敗例
大丈夫ですか? あなたの病院ヘリポート

事前に しっかりした航空コンサルタントに確認しないと『降りられないヘリポート』ができてしまいます。
1億円以上を投じてつくった病院屋上ヘリポート。でも、実際には使用できないヘリポートが日本中にいくつもあります。設計事務所やゼネコンへの丸投げが最も危険。また、悪徳航空コンサルにもお気をつけ下さい。私たちは多くの失敗例を知っています。
失敗例1
ビル屋上の着陸施設に降りようとしたが、着陸前に強い横風に煽られた。もう二度とあそこへは降りたくない。(パイロット談)
ビルの屋上へは強いビル風が生じることがあります。風向きによってはビル側面に当たる風の三分の一が屋上面に回ることがあり、上空は比較的穏やかでも屋上に近くなれば横風が増すことがよくあります。このため、ICAO(国際民間航空機関)では屋上ヘリポートはその着地面を桟橋上に上げ、着陸面下をビル風の逃げ道に確保することを強く勧めています。

失敗例2イメージ
アルミヘリポートに関しては こちら>>
 
失敗例2
屋上床に直接ヘリが着陸するタイプの施設をつくったが大丈夫?
屋上床に直接ヘリが着陸するタイプの施設をつくったが非常にうるさい。
屋上床へ直接降りるタイプはあまりお勧めできません。なぜなら、嵩上げなしで直接屋上面にヘリが設置する場合には通常の設置面よりもはるかに高い衝撃受強度が床面に要求されます(ICAO)。当社の屋上嵩上げタイプ(桟橋タイプ)では機体の最大重量の2.5倍に耐えられる床面を必要としていますが、屋上面へ直接降りる場合には最大重量の4.5倍を要求します(ICAOではこの数値を明確には記していませんが、ジカ降りは桟橋タイプに比べはるかに高い強度を要求しています)。この要求に耐えうる屋上面を持つビルは通常ありません。耐えうるためには非常に強固な柱と梁が必要になります。おそらく現在日本にある、屋上面へ直接降りるタイプのヘリポートはこれらの勧告を無視した設計か、知らない上での設計になっているものと思われます。

失敗例3
病院屋上に「ドクターヘリ対応の着陸施設」の設置をゼネコンに依頼したができたものは『緊急離発着場』。なにも知らない病院はゼネコンへ1億円以上の工事代金を支払ったが、臓器移植ヘリは着陸できなかった。
ドクターヘリが24時間駐機する「ドクターヘリ拠点病院」であれば、航空法上の「非公共用ヘリポート」をお勧めします。年間50回程度のドクターヘリ受け入れを前提にするのなら航空法上の「飛行場外離着陸場」で十分です。いずれにしても「緊急離発着場」では満足な活用はできません。
 


失敗例4
病院屋上にドクターヘリ対応の着陸施設をつくったが、強度と大きさはコンサルに聞き、照明施設に関しては航空照明販売会社に確認するのみだったので昼間の使用は問題ないが、今後増えてくると思われる日没後の緊急患者の受け入れはできない。
フラッドライトは着陸面の位置を知らせることが目的ではなく、パイロットに着陸面まで高度を錯覚せずに伝えることを第一の目的にしています。この照明がなければ、位置を知らせる航空灯台や境界灯をセットしていても夜間の着陸はできません。航空法に則った場所に基準の明るさを確保できなければならないのです。カテゴリーが「飛行場外離着陸場」なら、なにもバカ高い国産の認定照明を設置しなくてもかまいません。
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失敗例5
病院屋上にドクターヘリ対応の着陸施設をつくったが、水平移動設備を講じなかったため、重篤患者をストレッチャーに乗せたまま階段で運んでいる。
ドクターヘリや消防ヘリなどで運び込まれる患者はほとんどが重篤患者です。速やかに手術室へ運ぶには階段では無理。緩やかなスロープ(当社は最大でも12%勾配)かエレベータが必要です。設置場所を移動することなども含め、十分事前に検討していれば、それほどコストアップにならずに手を打てたはずです。

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失敗例6
病院屋上へドクターヘリ対応の着陸施設をつくったが、十分な実績のないコンサル・設計事務所が受けたため、鋼製の着陸施設は夏場熱膨張により盤膨れ(ヘリポート面に大きな不陸が生じる)をおこし、ヘリが着陸できなかった。(コンサル・設計・施工費用で1億円超)

熱膨張を逃がすことはヘリポート設計において基礎の基礎。これをいいかげんに考えていると「使えないヘリポート」ができたり、「メンテナンスに異常にカネのかかるヘリポート」ができてしまいます。実績のある設計事務所にお願いすべきでしたね。


失敗例7
ドクターヘリへの対応は『飛行場外離着陸場』で十分だが、病院がすべてをコンサルまかせにしたため1,000万円以上のコンサルタントフィーを払って『非公共用ヘリポート』を設置した。工事費は約2億円。しかしその後、運用方法で住民とトラブルが発生し現在は使用できない状況にある。
先にも記しましたが、ドクターヘリが24時間待機する「ドクターヘリ拠点病院」なら「非公共用ヘリポート」を、それ以外の「ドクターヘリ受け入れ病院(サテライト病院)」では「飛行場外離着陸場」の設置を当社ではお勧めしています。いずれにしても住民の理解は必要です。特に「非公共用ヘリポート」の場合はコンサルがその場しのぎで住民と安易な約束をしてしまうことがあります。運用規定は十分なチェックが不可欠で、誠意をもった対応が必要です。
失敗例7イメージ


失敗例8
日本のほとんどの病院のヘリコプター離着陸施設がそうであるが、『病院ヘリポート』であるにも係わらず『病院ヘリポートマーク』が記されていない。上空から病院ヘリポートを探したが簡単に見つからなかった。
世界的に病院のヘリポートマークはICAOの基準に従い「白十字に赤H」と決まっているのに、最近まで当社以外のコンサルや設計会社はそのことを案内しないどころか知識としても持っていなかったようです。(いまだにこのマークを案内しない手抜きコンサルも多いようです)。これでは重篤な患者搬送のパイロットが迷ってしまい危険です。
病院ヘリポート 通常のヘリポート


CASE
数年前、既設病院の屋上にヘリポート(飛行場外離着陸場)を設置するという、ある地方の病院から依頼があり、調査のために訪問しました。一見してダイレクト着陸(直降り)できる屋上床ではありません。病院様にそれを告げましたが、病院事務長は東京の大手設計会社の名前を出し「この会社に確認した」と言うのです。その設計事務所の行った強度計算書を見てビックリ。本来なら13.5トンの荷重に耐える設計であるべきところを4.5トンで計算していたのです(安全率4.5倍を2.5倍でみていました。荷重を2点で支持するところを3点支持で計算していた)。そのままつくっていればへリ着陸時に屋上に穴があいているところでした。

 


設置基準 大病院にヘリポートが
必要になった客観的状況
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病院ヘリポートの失敗例 ヘリポート専用斜行リフト