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そもそも「空飛ぶクルマ」って何?
そもそも空飛ぶクルマとは何なのでしょうか。空飛ぶ〝クルマ〟と聞くと、多くの人が自動車に飛行機のような翼がついたもの、つまり「道路を走るとともに空も飛べる乗り物」を単純にイメージするかもしれません。
しかし、定義は少し違います。国土交通省と経済産業省が発表している〝空飛ぶクルマ〟の定義は、「電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段」で、航空機に分類されます。

空飛ぶクルマの「クルマ」という単語には、「現在普及している自動車のように日常的に短距離も、長距離も、どこからどこへでも誰もが利用しやすい乗り物」という意味が込められています。海外ではエアタクシーという言葉も使用されており、自動車やタクシーのように身近な新しい空の移動手段と捉えておくのがよさそうです。将来的に道路も走れる機体が普及するかもしれませんが、今のところ道路を走る機能は必須ではありません。
その中で、経済産業省などは、「空飛ぶクルマ」とは目指すべき次世代の移動手段として、主に以下の3つの技術要件を満たすものとしています。
①電動
②垂直離着陸
③自動操縦
とはいえ、「空飛ぶクルマ」を定義する明確な世界基準はまだありません。世界的には「電動ではなくエンジン」のモノや「自動操縦ではない」モノも「空飛ぶクルマ」として開発されつつあります。「ヘリコプターも一種の『空飛ぶクルマ』なのだ」とする考えの方もいます。
まとめ
このように、「空飛ぶクルマ」は、その定義や技術的な基準はまだ世界的に統一されていません。しかし、企業による各国の企業による開発は急速に進められており、実証実験も活発に行われています。
この新しい移動手段が、自動車のように身近で日常的なものとなる日は、もはや遠い未来の話ではありません。空の交通革命がもたらす、私たちの生活や社会の変化に大きな期待が寄せられています。
